読書空間 ひつじ日和

浜松市の小さな書店です

2024-01-01から1年間の記事一覧

どこか遠くへ

どこか遠くへ旅したいという願望。若い時ほどの強さはないものの、自分の中にずっと、そっとあるように思います。 その原点的な記憶を、お客さまとの会話の中で唐突に思い出しました。約三十年間も続いた兼高かおるさんの「世界の旅」というテレビ番組。 日…

吉田篤弘「ガリヴァーの帽子」

初めて何かをする時や、人前で話さなければならない時など、緊張して手や足が震えます。声まで震えてしまって恥ずかしい思いをしたり。 でも本当は自信満々な人よりも少し震えていたりするような人の方が信頼できるような気がします。 根拠はありませんが。 …

今尾恵介「ふらり珍地名の旅」

浜松市に県居と呼ばれる地域があります。町名ではありませんが公園や小学校や神社の名称にもなっています。 「あがたい」と読みます。縣居とも書きます。 そもそも賀茂真淵という人が田舎住まいのことを県居と言っていたのが始まりのようです。そしてこの地…

2024年10月の予定

2024年10月の予定です。 営業日 水、木、金曜日 10時頃~16時頃おやすみ 土、日、月、火曜日 ・静かな空間づくりにご協力ください。・本のみを目的としたご来店も歓迎します。 (お席をご利用の場合はお飲み物をご注文いただけますとうれしいです。) 読書空間…

哲学手帳

哲学というと響きと漢字のせいか冷たくかたいイメージ。少し前に「ドゥルーズを読む」という勉強会を、ひつじ日和でされていた方々がいらっしゃいましたっけ。聴こえてくる内容は正直何のこっちゃわからなかったです。 長女もテスト勉強でちょうど哲学の変遷…

水村美苗「続 明暗」

夏目漱石が完成させることのできなかった作品「明暗」。その続きを水村美苗さんが妄想しました。 夏目漱石に似せながら、それでも独自性が十分に表れています。先が気になり読んでしまう。その理由があとがきにありました。 「漱石のふつうの小説より筋の展…

時間を忘れて

入口で携帯やカメラを預けてから入場できるシステムの美術館に遭遇しました。空港みたいな手荷物検査まであって本格的。ゲートを通る時にピーッと鳴らないか無駄にドキドキ。最近はそんな所もあるのですね。 我が家には腕時計をする人が誰もおらず携帯が時計…

池上彰「日本現代史集中講義」

学校で現代史を学んだ記憶がありません。何か理由があってなのかどうかはわかりませんが、現在につながる現代史の面白さは誰もが理解できるのではないでしょうか。 池上彰さんが大学で講義した内容をまとめたものです。 ここ数年の出来事の源流をたどります…

乱高下

気温だったりホルモンだったり。乱高下して振り回される時に感じたことを。 そんな時の悪態をつく〈てやんでぇ〉な自分。実は本音を出させてくれるいいヤツなんじゃないかって。その本音のおかげでなんとか澱まずに済むのかもしれないです。 抑圧されてるの…

益田ミリ「結婚しなくていいですか。」

すーちゃんとさわ子さん。30代も半ばを過ぎ、このまま歳をとっていくのかなぁなんて考えている日々。誰もが感じる不安や焦りみたいなものがふつふつとわいてきます。 でもこの二人、すごく優しいのです。泣けてくるくらい。それだけで意味のある人生なのでは…

月のうた

そろそろ月がきれいな頃になりますね。次第に好きな季節に向かうのがうれしい。月のうたが集められたこちらと一緒に。装丁も美しく手の感触もごきげんです。毎年飽きもせず、夜空を見上げます。 月のうた 作者:左右社編集部 左右社* Amazon 楽天市場 「月の…

夏目漱石「明暗」

これは駆け引き小説です。登場人物全員が駆け引きをします。親子であろうが兄妹であろうが夫婦であろうが友達であろうが。 相手がどこまで何を知っているのか想像をしながら会話します。そんなこと普段からやっていたら疲れちゃいますね。だからこそ小説とし…

日本の歳時記

今年は七十二候のカレンダーを眺めながら過ごしました。5日毎に1ページめくっていきます。 二十四節気と雑記と月の望、朔も同時に楽しめます。 清明 玄鳥至(つばめきたる) の時期にツバメが本当にやってきました。芒種 梅子黄(うめのみきばむ) で梅をいただ…

からたち

黄熟した「まろいまろい」からたちの実!「からたちの花」の歌の詩のとおりだなぁ。棘とのギャップに驚く秋の一日。 読書空間 ひつじ日和

高橋久美子「その農地、私が買います」

愛媛県出身、東京在住の高橋さん。実家の畑が太陽光発電設備用の土地になってしまいそうです。 農地として残したい。でも自分は遠くにいる。 もどかしさで悶々とする毎日に終止符を打ちます。それは土地を購入することでした。 待ち受ける数々のハードル。土…

朽木ゆり子「盗まれたフェルメール」

フェルメールの絵が盗難される事件が多発した時期がありました。希少性が高値を呼び、そのニュースがさらに盗難を煽ります。 盗難の目的も時代によって変わってきます。政治的にも利用されてしまったり。 現在の感覚では絵が盗難されるなんてあまり想像でき…

ANIMAL ぼくたちと動物のこと

地球上の生命の6度目の大量絶滅が迫っており、自分たちの未来が危機にさらされていると確信する世代である16歳の二人が、解決策を探りに世界を旅するドキュメンタリーです。若い世代が主人公、我が家のこどもたちも真剣に観ていました。何を感じたのかな。 …

植物の生きるしくみ

植物育てると驚くことがたくさんあります。かつて葉であったところから根が出てきたり。季節をしっかりと認識していたり。 何せ自分で栄養をつくることができるのですから。 家のまわりを見ても昨年とちがう植物が生えたりします。いったいどこから飛んでく…

教皇フランシスコ「回勅 ラウダート・シ ともに暮らす家を大切に」

質素な生活を好む教皇フランシスコ。 貧困と地球環境の問題は深く結びついており、人々の行動がこの二つを解決に導く、と訴えます。 教皇の就任式のときにも「就任式には来なくいい、ローマに行く飛行機代は貧しい人々に寄付して欲しい」と表明したそうです…

読書の木

「千夜千冊エディション」とは、松岡正剛さんのブックナビゲーション「千夜千冊」から加筆修正され、テーマ別の見方と読み方で独自に構成された文庫オリジナルシリーズ。その中からまず「心とトラウマ」に挑戦してみました。 長い歳月をかけて松岡さんが育て…

MASTERキートン

のんびりとした見た目で、ご近所さんからも無職のぱっとしない人というイメージを持たれてしまう平賀=キートン・太一。本当は知力と体力に優れています。希望の大学教授にはなかなかなれず、アルバイト的な保険の調査ばかり。 ある日英国王室からの依頼が舞…

2024年9月の予定

2024年9月の予定です。 前半は金曜日、土曜日の17時~20時です。後半は水曜日~金曜日の10時~16時です。 ・静かな空間づくりにご協力ください。・本のみを目的としたご来店も歓迎します。 (お席をご利用の場合はお飲み物をご注文いただけますとうれしいです…

バーナード・リーチ「日本絵日記」

日本で陶芸を覚えたバーナード・リーチ。イギリスに戻り、戦争を終え、昭和28年に来日します。66歳のことです。 その時の日記がこの本になりました。 当時、急速に西洋化していく日本の様子がすこしだけわかります。そのことに対してバーナード・リーチが嘆…

いつものひつじ日和

9月も暑い日が続いておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。こちらは今週から昼間の時間に戻っております。いつものひつじ日和もどうぞよろしくお願い致します。 黄昏時のひつじ日和ではいつもと違う雰囲気を楽しんでいただけたようです。来年もサ…

梨田莉利子「暮らしは楽しくエシカルに。」

人類の活動の結果、地球が悲鳴をあげているのではないかと思えるこの頃。実際は地球はへっちゃらで困るのは人類の方なのでしょう。 今後エシカルは必須の時代を迎えます。 やろうと思ってもやっぱり楽しくなければ続きません。どうやって良いかもわからない…

アクティブレスト

ゴロゴロ寝転んでいたら「アクティブレスト」という言葉が耳に入ってきました。 「積極的にダラダラ休もう♪」なのかと思いきや違った意味でした。疲れている時こそ軽い散歩やストレッチをした方が循環も良くなって結果的に身体も軽く感じるとのこと。 わかっ…

トーマス・トウェイツ「人間をお休みしてヤギになってみた結果」

人間は本当はヤギみたいに自由なんだ、と感じることのできる本。 定職に就いていなくたって、途中で約束を少し変えてしまったって、それを報告し忘れてしまったって、行動する意思があれば何だってできてしまいます。 人間をお休みしてヤギになる。(ひつじじ…

斎藤幸平+松本卓也「コモンの「自治」論」

世の中のちょっとした違和感を突き詰めていくと、行き当たるのが行き過ぎた資本主義経済です。 政治、経済、教育、医療、産業、農業・・・。 これをどう改善していくべきか。そのヒントが満載の本です。 重要なのは個々人がちいさな選択を積み重ねていくこと…

西村佳哲「いま、地方で生きるということ」

何かと対比されがちな首都圏と地方。メリットとデメリットは表裏一体です。 刺激を求める人は首都圏がよいでしょう。ただ金銭的には自由が利きません。また生きていく資源を外(地方)に依存しているため、何か起こると大変です。 圧倒的に生活しやすいのは地…

読むこと

本は読みますけど空気は読みません。 普段から空気を読める人は、時には、ご自身のためにそんな風に言えるとよいかな。な〜んて思いまして。 空気を読めない人は、本も読んだ方がよかったりして。やわらかめに刺してますかね。 実際には、空気は読むけど本は…