ある日のこと、懐かしい母校のグランドで偶然、同級生を見かけました。
変わらぬ笑顔はそのままに、今は親になり息子さんのお稽古の付き添いをする姿。
互いにこうして元気に暮らせていることに小さな幸せを感じました。
その後、実家にて両親にスマートフォンでの決済のやり方を教えました。
まるで新しいゲーム機を買ってもらったこどもみたいに喜んでくれて、これもまた小さな幸せを感じました。
さもないけれど、なんだかいい気分。
変わるもの、変わらないもの。
その両方を感じながら、初夏の光をいっぱい浴びて歩きます。
そして、ふと見上げたお寺の掲示板。
「幸せはいくら分けても減らないよ」
うんうん。そうだそうだ。
いいタイミングを狙い、通りかかるのを待っていたこの掲示板に、思わずぐっときてしまいました。
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江田智昭「お寺の掲示板」
読書空間 ひつじ日和